宅建試験 with コロナ【試験官体験記】

令和2年度の宅建の試験官を務めました。

と言っても、教室の中ではなく教室の周辺サポートです。

 

コロナ禍での試験は大変なものでした。

 

①まず、例年使用している近場の高校などの会場が借りれず、都内の大きな大学を借りての試験となりました。仕方ないですよね。7~80人は入ると思われる教室に、ポツンポツンと17~18人が着席。

 

②そして教室ですが、窓もドアも全て開放なんです。これが、結構寒いんです。全教室のドアが解放されているので、「あと5分です」みたいなアナウンスがあっちこっちの教室から聞こえてきます。あと5分が5回も訪れては、受験生も気が散ることでしょう。

 

③検温拒否者がいても、やむなしとしてそのまま入室許可をします。

 

④せき込んでいる受験者がいた場合、迷わず別室に連れて行って受験をさせます(本人が希望すれば帰宅)。

 

⑤本人確認。これがまた厄介なのです。全員がマスク着用しているので、一瞬で判断しなければなりません。判断がつかなかった場合に、遠目に見て様子をうかがうことができません。

 

と、50ページ以上となるマニュアルにこと細かに、コロナ対策を含めて要領が書かれています。到底覚えきれません。

 

⑥そして試験中は音を立ててはいけないのです。音を立てずに歩く。当たり前なのですが、教室のドアが開け放たれているので、廊下を歩くのも一苦労なのです。これが意外と難しいのです。抜き足差し足で筋肉痛になってしまいました。炭酸のペットボトルのキャップ。これも結構な音がでるんです。プシュ~という音を、少しずつキャップを回して、プス、プス、プスと5回くらいに分けて開けます。シャープペンシルのノック音。これも音がする。チクチクチク。

 

⑦コロナとは関係ないのですが、ちょっと困ったのが、一旦着席したものの試験開始直前まで行方不明となってしまった受験生。なぜ困ったかというと、一旦着席しているので、これは遅刻なのか? 途中退出なのか? 戻って来なかったら棄権なのか? という疑問。「遅刻」、「途中退出」、「一時離席」、「棄権」、「迷惑行為者」などと細かく定義されており、いったいどれに該当するのか? 結局、開始ギリギリで戻ってきたものの、公平性を保たなければならない試験での困りごとでした。なんて心臓の強い受験生のことか。

 

宅建試験 with コロナ。試験ができただけでもよかったと思うべきかと思います。

終了後の試験官たちの感想は、「弁当の量が足りなかった」でした。